精神疾患があると思われる方への対応は?

「若手弁護士が法律相談で困ったら開く本 」狩倉博之 2023年 | ISBN 9784313512108 C2032
A:できる限り通常の相談と同様に対応し、相談者の話を直ちに否定しないようにする。そのうえで客観的な資料の有無を確認し、相談者の認識は認識として、客観的資料がなければ相談者の請求・主張が認められないことは、はっきりと丁寧に説明する。    あくまでも通常の相談と同様に、事実関係を確認し、その有無を客観的な資料に基づき認定したうえで、法律的に相談者の請求ないしは主張が認められるか否かを判断して回答する。  相談者の話を直ちに否定するようなことはせず、客観的な資料の有無を前提とした法的見解を示しつつ、認められるものは認められると回答し、認められないものは認められないと回答する。  丁寧に話を聴き、客観的な根拠に基づいて説明をすれば、幻聴・幻覚が疑われる相談者であっても、理解を得られることは少なくない。  なお、幻覚·幻聴が疑われる相談者から依頼があった場合、幻覚・幻聴が疑われるとの理由のみで依頼を断ることは正しいこととはいえないが、依頼内容を実現できる可能性がない場合や、相談者とコミュニケーションをとることが困難であるといった場合には、その旨をきちんと伝え、依頼を断ることも必要である。 (木村悠·狩倉博之)

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